レッジョ・エミリア産 リゼルヴァ ディ ファミリア 12年熟成 100ml
バルサミコ酢には2つの種類があります。
お手持ちのバルサミコ酢の瓶を裏返して原材料を見てみてください。
原材料に「ぶどう果汁、ブドウ酢(ワインビネガー)、カラメル」と書かれていたら、それは工場などで「近代的な製法で作られたバルサミコ酢」です。
ワインビネガーやカラメルを使って味を整えるので、熟成期間も比較的短いものが多くなります。
対して、原材料が「ぶどう果汁」だけの場合、それは昔ながらの伝統的な製法で作られたバルサミコ酢です。
かつてモデナの王侯貴族たちが愛し、嫁入り道具にまでされたバルサミコ酢。
「トリュフに次いでグラム単価が高い」と言われる「トラディツィオナーレ・バルサミコ」と同じ製法で作られています。
北イタリアの下のほうにあるエミリア ロマーニャ州。そこには「モデナ」と「レッジョ・エミリア」という2つの街があるのですが、伝統的なバルサミコ酢はここでしか生産できません。
何が特別なのか?「近代製法のバルサミコ酢」と「伝統的なバルサミコ酢」を分ける違いはいったい何なのか?まずは「伝統的なバルサミコ酢」の作り方を見てください。
「伝統的なバルサミコ酢」の作り方
ぎりぎりまで木で熟されたブドウを収穫
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搾ったブドウ果汁を、最初の量の50〜70%までゆっくりと煮詰める
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煮詰められたブドウ果汁(マストコット)を大樽に詰める
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酢酸発酵(さくさんはっこう)されてヴィネガーとなる
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水分が蒸発して量が少なくなる度に、小さい樽に移し替え熟成
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さらにもっと小さい樽に移し替えて熟成
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6回から12回以上、樽から樽へと移し替えながら熟成
※樽の種類を変えて、徐々に小さな樽に移し変えられていきます。
※最終的には最初のぶどう果汁が1/100の量になってしまう事もあります。
この製造工程の中で人間の行う作業は、熟練した職人の手による樽の移し替えだけ。
入れ替える樽の木の種類や、順番によっても最終的な味が変わってくるので、生産者は代々語り継がれた秘伝の移し替えレシピを持って、バルサミコ酢の味を競います。
ドディ家では、樽の移し替えは6種類、トネリコ、ジュニパー(ねず)、桜、栗、オーク(樫)、桑を使用しています。
「トレッビアーノ種」の白ぶどう
伝統的なバルサミコ酢を作るぶどうの品種も数種類決められていますが、中心となるのは「トレッビアーノ種」の白ぶどう。
この「リゼルヴァ・ディ・ファミリア」は「トレッビアーノ種」のぶどうだけを使って、伝統的な樽熟成を行いながら作られています。
ただ1つだけ違うのは「温度管理を行っている」ということ。
温度管理を行い、酢酸発酵を1年中行わせる事により、通常の半分程度の期間で良質のバルサミコ酢の生産を可能にしました。
ドディ家のバルサミコは、熟成年数よりも、水分、糖度、粘度などのバランスにより出荷の時期を決定しています。
その為、実際の熟成は12年ですが、25年熟成されたバルサミコ酢に匹敵するほどのクオリティを持っています。
伝統的な作り方で25年以上熟成させたバルサミコ酢の最高級品は通常100mlで2万円以上の価格になります。
ドディ家の「リゼルヴァ・ディ・ファミリア」はそれに負けずとも劣らない、本物のバルサミコ酢です。
お使いになる前に、まずはスプーンにとってそのままお味見してみてください。
量産品には醸し出せない奥深さ、高級セミドライプルーンのような風味と、クドさのない自然な甘さがあります。
お料理に使う場合はグリルしたお肉や魚料理に合います。
食べる直前にほんの少量たらしてお召し上がりください。
お料理の熱でふわりとよい香りが立ち上ります。
もちろんデザート用にもお使いいただけます。
バニラアイスクリームや、いちご、いちじく、オレンジ、キウィなどのフルーツにかけるだけで、ディナーのしめくくりにふさわしいレストランのデザートの出来上がりです。
酸味の残るバルサミコ酢の場合は少し煮詰めてソースにする場合もございますが、こちらのバルサミコ酢の場合はまったくその必要がございません。そのまま、フルーツソースの感覚でお使いください。バルサミコ酢だけそのまま食べてしまいたくなる、そんな美味しさです。
パルミジャーノやゴルゴンゾーラなどの少し塩気のあるチーズ、シェーブルタイプのチーズにも合います。